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「VRIO」分析というのはどういうものですか?

VRIO分析とは、自分が所属するプロジェクトや企業の内部に目を向けて戦略を構想するのに役立つ分析です。製品・サービスの価値 (Value), 希少性 (Rarity), 模倣困難性 (Inimitability), 組織 (Organization) 自体の特性という視点から考えます。

価値

昔と比べたら今の生活者はさほど「困りごと」を感じることなく生活できているので「お客様の困り事を解決します」という方向から考えるのは大変になりました。一方、多様性や持続的成長などの考え方を大切にするお客様は増えています。新しい視点を持ち込んで考えます。

価値を考える場合のヒントとして「役に立つやり方のタイプ」に注目するということがあります。時間を短縮する、完成させるまでの人数が少なくて済む、品質の向上、地球環境に適しており持続可能性が優れている、など視野を広く考えてみます。

希少性

希少性とは何かですが、大きな2つの方向があります。お客様(または市場)がまだ小さいが、本当にそれを必要とする人々がいる場合。もう一つは供給する側(メーカーなど)が特別な存在とか、方法が貴重だという意味の希少性です。先に、どちらを考えているか立場を決めて考えることになります。

VRIOという分析は、難しくいえば「リソースベースドビュー」という組織の内部で使える「材」に目を向ける考え方です。ですから、その組織・企業が持っている特別な条件のために希少な価値が提供できるという「物語のような筋書き」があると分かりやすいです。

模倣困難性

簡単にいえば、とても基本的なことを特許にしてあるなどは模倣困難です。特別な手段を使って組み立てるということも良いです。独特の組織文化があって、その土地柄に根ざしていて真似できないなどの場合もあります。

VRIO分析で混乱しやすいポイントが「模倣困難であること」が希少性と似ている点です。この視点を誤るとあいまいな資料になり易く分析が難しくなります。模倣困難なポイントとして独自の文化的な背景や、独自の顧客基盤による影響などを挙げることができれば、後工程の分析で良い視点が手に入ります。

組織

組織は、模倣困難性や希少性と結びついて独自の発達を遂げたものですか。もしそれが言えれば、かなり強い特徴を持っていることになります。

組織を考える場合は、人材の育成やその方法なども含めて考えます。人事制度や組織文化なども大きな影響を持つ項目であるといえます。